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学科 | 社会学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 社会貢献活動を目的とした集団形成を行う大学生について――学生団体創設の事例から―― |
内容 | 本論は、社会貢献活動を行うために学生集団を創設した大学生にインタビュー調査を行い、多くの労力と時間をかけてまで社会貢献活動を積極的に行おうとする大学生の行動動機とその背景となる要素について考察する。 多くの大学生が、趣味や勉強などの自分のためになることだけに興味を抱き行動する中で、一部の大学生は社会貢献という他人や社会のために行動を起こしている。その行動動機は、マズローの5段階欲求説でいう5階層目の自己実現の欲求の表出のように思われる。しかし、実際は4階層目の承認の欲求との中間ほどに当たる欲求であったと考えられる。彼らは、過去の様々な経験から1段階目の生理的欲求から3段階目の所属と愛の欲求を充足させており、4段階目の承認の欲求も満たしつつあった。ゆえに、5段階目の欲求である自己実現の欲求につながる社会貢献という物事に興味関心を抱き、いくつかの個人のパーソナリティと結びついたことで社会貢献を目的とした集団の形成にいたったと思われる。 |
講評 | 本論文は学生団体を創設して社会貢献に注力する学生を観察し、彼らを取り巻く社会的環境に着目しつつ、その動機付けをマズローの欲求5段階説を用いて解明を試みたものである。調査は筆者によるインタビュー、参与観察で行なわれ、被調査者の信念が伝わる興味深い事例が紹介されている点が評価できる。論文としては被調査者に共感し過ぎて対象化できるまでに時間がかかり、論理的に現象を説明できる構成を組み立てる時間が不足しており、もう少し早く着手できていれば、さらに完成度が高まったと思われる。 |
キーワード1 | 動機づけ |
キーワード2 | 欲求階層説 |
キーワード3 | 社会貢献 |
キーワード4 | パーソナリティ |
キーワード5 | 大学生 |
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