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学科 | 社会学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 現代の健康の語られ方について――テレビ番組における健康言説から―― |
内容 | 「2010年一番大切にしたいもの」を問うアンケートがある。そこでもっとも多くの回答を得たのは「健康」であった。その一方で、健康に不安を抱えている人も年々増え、現代健康に関心を持つ人が多いことがわかる。そして、日本では国による健康制度「健康日本21」で細かく目標設定がなされ、健康が個人の自覚と責任に訴えかけられた。その後施行された「健康増進法」では「健康」が国民の義務とされ、「健康」が人々に強制されたものとなった。また、マスメディアによる「健康」の語られ方を整理していくと、ある特徴がみられた。それは、病気の怖さを強調し人々の不安をあおるものであった。このように目標を細かく設定したり、健康を国民の義務としたり、またマスメディアにおいて死の恐怖を語り人々の不安をあおることによって、人々はさらなる「健康」を強制させられていることがわかった。 |
講評 | 本論文はメスメディアの言説によって「作られた健康」という先行研究をもとに、自ら資料収集、TVプログラムの分析を行ない、検証したものである。多くの人々が健康であると感じているにも関わらず、不安をもつ人が多いという出発点から、野村の分析枠組みを借りながらTV番組の構成がいかに私たちの不安を煽るものであるかを示している点が興味深く、評価できる。論文としては構成力の弱さから、先行研究の引用部分が多すぎて、論旨が読者に伝わりにくいものであった。推敲に時間をかけて丁寧に書ければ、さらに完成度が高かったと思われる。 |
キーワード1 | 健康言説 |
キーワード2 | 死の恐怖 |
キーワード3 | 健康不安 |
キーワード4 | 国の健康政策 |
キーワード5 | |
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