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学科 社会学科
年度 2010
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル グラウンドワークによる地域再生とそれがもたらす問題点――静岡県三島市を事例に――
内容  昨今の日本が抱える社会問題は多様化し、複雑化の一途を辿っている。それらを改善するために地方分権と呼ばれる国と地方自治体との関係の見直しや、国の財政制度の見直しが検討されてはいるが、行政刷新だけではなく地域住民や企業の主体的自立を促す取り組みが同時に求められている。つまり、問題の解決を行政任せにするのではなく、地域の市民や企業が自分たちの問題と考え、協力し合い、主体的に行動を起こすことができるような社会システムの構築が必要とされているのである。そのような経緯から、行政と企業、地域住民の三者による三位一体の環境改善活動の仕組みであるグラウンドワークが注目され始めているのである。
 本論文では日本において先進的にグラウンドワークを行っている静岡県三島市におけるグラウンドワーク活動にスポットを当て、グラウンドワークによる地域再生とそれがもたらす問題点を明確にし、今後のグラウンドワーク活動の課題を論じた。
講評  14本の卒論が提出されました。テーマは、オンラインゲームにスポーツ政策、世界の幸福感、少年非行、死刑制度、中高一貫校、専業主婦志向など、多岐にわたるものでした。
今年はGPの相互啓発活動の一環として、北海道大学文学部の平沢ゼミと合同ゼミを10月末に行ない、いつもの年とは違った形で進んだ卒論作成でした。合同ゼミの後の私は「適度な緊張感と自負心・愛校心(?)を持ちながら徐々にお互い打ち解けていった結果、通常のゼミ合宿をはるかに上回る効果が得られた」と書いています。それがほんとうに論文としての成果に表れたのかどうかという点に関しては、ゼミ生個々の自己評価に委ねたいと思いますが、経験としては貴重なものでした。
 例年優秀作は、4年生のはじめに明確な方向性を定め、着実に積み上げ展開できた論文が選ばれることが多いのですが、今年も結果的にはそうなったようです。Sociologyに掲載される論文は、問題意識という面でも論文の内容や構成という面でも、卒業論文としては非常にレベルの高いものだと思います。他にも優れた問題意識や興味深い資料を扱ったものもあったのですが、データを扱う技能不足から残念ながら当初の目的を達成できないものもみられました。本や論文を読むスキルと併せて、資料整理技法のスキルアップの必要性を特に今年は感じました。
キーワード1 グラウンドワーク
キーワード2 地域再生
キーワード3 環境改善
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