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学科 | 社会学科 |
年度 | 2010 |
ゼミ名 | 尾嶋 史章 |
タイトル | 日本人の死刑制度への態度に関する分析 ――JGSS2001を用いて―― |
内容 | 本稿は、死刑制度に対する人々の意見が、どのような意識や立場によって選択されているのかを明らかにするためにJGSS2001データの分析を行ったものである。まず我が国における死刑制度のシステムと死刑存廃論の概要を把握し、これまでの世論調査と存廃論の在り方に疑問を提示した。次に先行研究を参考に、死刑制度への態度と人々の意識や属性との関係について、クロス表分析およびロジスティック回帰分析を行った。その過程において、既存の研究で考慮されてこなかった「わからない」(DK)という選択肢に着眼し、その重要性についても証明した。「わからない」を切り捨てることで「賛成」や「反対」の真の傾向は見落とされてしまう。加えて「わからない」が「賛成」と「反対」の中間的回答である場合と、「わからない」が明確な意思表示を避ける回答として「賛成」「反対」と対立する場合がある。死刑制度に対する人々の傾向を探るためには、「わからない」という回答の性質を踏まえて分析する必要がある。 |
講評 | 14本の卒論が提出されました。テーマは、オンラインゲームにスポーツ政策、世界の幸福感、少年非行、死刑制度、中高一貫校、専業主婦志向など、多岐にわたるものでした。 今年はGPの相互啓発活動の一環として、北海道大学文学部の平沢ゼミと合同ゼミを10月末に行ない、いつもの年とは違った形で進んだ卒論作成でした。合同ゼミの後の私は「適度な緊張感と自負心・愛校心(?)を持ちながら徐々にお互い打ち解けていった結果、通常のゼミ合宿をはるかに上回る効果が得られた」と書いています。それがほんとうに論文としての成果に表れたのかどうかという点に関しては、ゼミ生個々の自己評価に委ねたいと思いますが、経験としては貴重なものでした。 例年優秀作は、4年生のはじめに明確な方向性を定め、着実に積み上げ展開できた論文が選ばれることが多いのですが、今年も結果的にはそうなったようです。Sociologyに掲載される論文は、問題意識という面でも論文の内容や構成という面でも、卒業論文としては非常にレベルの高いものだと思います。他にも優れた問題意識や興味深い資料を扱ったものもあったのですが、データを扱う技能不足から残念ながら当初の目的を達成できないものもみられました。本や論文を読むスキルと併せて、資料整理技法のスキルアップの必要性を特に今年は感じました。 |
キーワード1 | 死刑制度 |
キーワード2 | 世論調査 |
キーワード3 | 社会意識 |
キーワード4 | 「わからない」(DK) |
キーワード5 | |
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