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学科 | 社会学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 尾嶋 史章 |
タイトル | 社会ネットワーク理論にみる理論構造 |
内容 | この論文は3章構成で、第1章では人との「つながり」がなぜ重要なのかを述べるために、鈴木修次の編著である『漢詩漢文に学ぶ人生の指針一』を参考にした。その中から漢詩漢文をいくつかを取り上げて第1章の目的を果たした。 次の章では3つの社会ネットワーク理論を紹介する。3つの社会ネットワーク理論とは、マーク・グラノヴェターの弱い紐帯の強さ理論、ロナウド・バートの構造的空隙理論、山岸俊男の信頼の解き放ち理論である。構造的空隙理論の対の理論として、ネットワーク閉鎖論の紹介もここに含まれている。これらの理論のキーワードはそれぞれ次の通りである。弱い紐帯の理論においては、弱い紐帯、ブリッジ、弱い紐帯の関係拡張性、構造的空隙理論は構造的空隙、ネットワークの効率性、有効性、信頼の解き放ち理論は、信頼社会、安心社会、機会コスト、社会的不確実性、信頼の関係強化性、拡張性である。 第3章ではこの論文の主要目的である、社会ネットワーク理論を参考にした社会ネットワーク形成モデルの提示をする。そのために第2章で紹介した社会ネットワーク理論を状況に応じて使い分け、個人の社会ネットワークをどのように形成するのがよいのかを述べている。 |
講評 | 今年の卒業論文は、17名という大所帯でした。この17名が、論文の提出受付開始から20分あまりで全員提出しました。例年になく提出準備が万全だったことはゼミ全体として評価されるべきことだと思います。 中味に関しては、例年のことですが、はじめから方向を定めて着実に積み上げていったものが結果的に成果を得たようです。とりわけ卒業論文集に載った2本の論文は、問題設定が明確で、実証的なデータ(インタビュー)を積み上げていき、設定した問題・疑問に対して回答を求めていく論文の形式ができており、完成度の高いものになっています。他の論文も、卒論としては十分なレベルに達していたものが多かったと思います。ただし、時間の問題もあったかもしれませんが、論文の構成や内容に修正の余地を多く残した論文も若干みられたのは残念でした。 |
キーワード1 | 弱い紐帯の強さ |
キーワード2 | 構造的空隙 |
キーワード3 | 信頼の解き放ち |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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