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学科 社会学科
年度 2011
ゼミ名 小林 久高
タイトル 日本におけるコンパクトシティの形成について -富山市を事例に-
内容  かつての経済成長と人口増加によって後押しされ、拡大・膨張を繰り返してきた日本の都市は、現在、変革期を迎えている。成長社会から成熟社会へと進路を変えた日本は、少子高齢化や環境問題など新たな課題を抱えるようになった。その状況の下、日本の都市でも中心市街地の衰退などといった問題が顕在化してきている。
 富山市もまた中心市街地の衰退や、都市の無秩序な拡大といった問題を抱えている。
 このような問題に対処するために現在の富山市が取り組んでいるのが、公共交通を活かしたコンパクトなまちづくりである。この計画にもとづき、富山市では衰退した中心市街地の魅力を創造・再発見し、まちなかへと再び人を集めるための努力が試みられている。しかしながら公共交通の整備や再開発などの効果は限定的で、中心市街地の中でもこうした政策の恩恵を受けることができた地域は局所的であった。今後の富山市では、局所的に集まった来街者を市街地のほかの場所へと誘導するような取り組みをおこなっていく必要があるだろう。
講評  今年の卒業論文は、17名という大所帯でした。この17名が、論文の提出受付開始から20分あまりで全員提出しました。例年になく提出準備が万全だったことはゼミ全体として評価されるべきことだと思います。
 中味に関しては、例年のことですが、はじめから方向を定めて着実に積み上げていったものが結果的に成果を得たようです。とりわけ卒業論文集に載った2本の論文は、問題設定が明確で、実証的なデータ(インタビュー)を積み上げていき、設定した問題・疑問に対して回答を求めていく論文の形式ができており、完成度の高いものになっています。他の論文も、卒論としては十分なレベルに達していたものが多かったと思います。ただし、時間の問題もあったかもしれませんが、論文の構成や内容に修正の余地を多く残した論文も若干みられたのは残念でした。
キーワード1 都市形成
キーワード2 中心市街地衰退化
キーワード3 コンパクトシティ
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