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学科 | 社会学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 尾嶋 史章 |
タイトル | インターネット社会における著作権の問題について ―ユーザーの視点から― |
内容 | デジタル技術の発達やインターネットの普及にともない,個人ユーザーによる情報の複製や送受信が容易になった結果,著作者と流通事業者の間の著作物の取引をコントロールするためのものであった著作権制度の枠内にユーザーが取り込まれることとなった.このような状況下で,インターネット上ではユーザーによるコンテンツの違法利用などの著作権侵害が蔓延している.人々がインターネット上のコンテンツをどのような意識で利用しているのかを質問紙による調査を含めて検討したところ,著作権制度に対する理解と実際のコンテンツ利用の間にギャップがあることや,制度に対する理解の中に誤解がある可能性が見いだされた. その背景には著作権侵害による刑罰や損害に対する無関心とインターネットという環境の特殊性があると考えられる.違法コンテンツの中にはその商品の宣伝のために黙認されているものもあり,現行の制度の根本的な改革が必要であるという意見もあるが,悪意のない権利侵害を最小限に止め情報の発信者と受信者の両方にとって魅力的なインターネットという場を守るためにも,ユーザーに著作権をより意識させるための工夫が必要だと考えられた. |
講評 | 今年の卒業論文は、17名という大所帯でした。この17名が、論文の提出受付開始から20分あまりで全員提出しました。例年になく提出準備が万全だったことはゼミ全体として評価されるべきことだと思います。 中味に関しては、例年のことですが、はじめから方向を定めて着実に積み上げていったものが結果的に成果を得たようです。とりわけ卒業論文集に載った2本の論文は、問題設定が明確で、実証的なデータ(インタビュー)を積み上げていき、設定した問題・疑問に対して回答を求めていく論文の形式ができており、完成度の高いものになっています。他の論文も、卒論としては十分なレベルに達していたものが多かったと思います。ただし、時間の問題もあったかもしれませんが、論文の構成や内容に修正の余地を多く残した論文も若干みられたのは残念でした。 |
キーワード1 | インターネット |
キーワード2 | 著作権 |
キーワード3 | ユーザーの意識 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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