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学科 | 社会学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | ジェンダー規範から見た日本の自殺 |
内容 | 本稿では、「男性のほうが女性よりも自殺死亡率が高い」という現象に対して、ジェンダーの視点からの分析を行っている。具体的には、「たくましくあるべき」や「他人に弱音を吐いてはいけない」といった、いわゆる「男らしさ」のジェンダー規範が、男性の自殺に対するリスクを高めているのではないかと仮定し、その検証を試みている。 しかし、先行研究では労働にかかわる要素が自殺の要因として多くあげられていた。そこで、労働環境による影響を取り除くことで、ジェンダー規範が自殺の男女差に与える影響を浮き上がらせようとした。その方法として、重い責任やストレスが伴うと思われる、管理職の男女における自殺死亡率の比較を行った。その結果、苛酷な職場環境に置かれても、やはり男性の自殺死亡率のほうが高かったことから、そこにはジェンダー規範の影響があるのではないかと考察した。そして、この規範を弱くさせる試みの一つとして、男女が共に仕事と家庭に責任を持つというライフスタイルが適しているのではないかと結論づけた。 |
講評 | 古くて新しい自殺というテーマにジェンダー論の観点から切り込んだ点が興味深い。自殺統計の扱いはなかなか難しく、まだ仮説的な側面が多いが、何とか時系列データを使ってジェンダー規範の問題に切り込んだ点は妥当だと思われる。 |
キーワード1 | 男らしさ |
キーワード2 | 自殺死亡率 |
キーワード3 | 男女協働 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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