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学科 | 社会学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | マス・コミュニケーションにおける読者モデルの位置づけ |
内容 | 多様で複雑なマス・コミュニケーションは時代とともに、どんどん形を変えてきており、大衆との関係性も変化してきている。本稿ではマス・コミュニケーションの流れの変化について、近年の流行現象としても挙げられる「読者モデル」を事例に検証していく。マス・コミュニケーションの流れにおける先行研究には、「コミュニケーションの2段階仮説」があるが、読者モデルの登場によって、この仮説では説明できない現象がみうけられる。「コミュニケーションの2段階仮説」では、メディアからオピニオン・リーダーへ情報が流れ、オピニオン・リーダーが周りの人々に影響を与えるという2段階の流れで説明されてきた。しかし読者モデルは、あくまで読者という、従来であれば受信者側という立場を保ちながら、多様なメディアで情報を発信し、多くのファン、産業に強く影響を与えるという発信者側の立場でもある。このように本稿では、従来のメディアとオピニオン・リーダーという構図ではない、中間的な位置づけである、新しい「マス・コミュニケーションの流れ」(インターネット・コミュニケーションと合わさる複合型コミュニケーションによる)を見出したのである。 |
講評 | 本論文は、インターネットの普及が進むにつれて、マスメディアと個人のよる情報発信のパワーバランスの変化に着目し、上から下へと流れる情報の流れというモデルのパラダイムに則った「オピニオン・リーダー」研究から大きく発展させようと取り組んだ意欲的な作品である。オピニオン・リーダーには社会的地位や正当性など、権威が強く影響すると思われるが、「読者モデル」という、どこにでもいそうな女の子への社会的支持、産業的影響力の大きさが、従来とは異なるタイプのオピニオン・リーダーであるとして、分析を進めたものである。社会的な支持の拡大、産業的な影響の大きさをファッション雑誌のバックナンバーを探して丹念に情報収集を行っている。 |
キーワード1 | マス・コミュニケーション |
キーワード2 | オピニオン・リーダー |
キーワード3 | クチコミ |
キーワード4 | 読者モデル |
キーワード5 | |
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