詳細 | |
---|---|
学科 | 社会学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 幸せな働き方―ワークライフ・バランスの視点から― |
内容 | 近年、日本でもより一層声高に叫ばれるワークライフ・バランスだが、その目的の多くは、女性の仕事の選択肢を広げ就業率を増やすため、企業のコスト削減や顧客パフォーマンスを上げるため、また、少子高齢社会対策などの社会問題に取り組むため、といった制度的対策としてであった。しかし本稿では、これを女性だけでなく男性の人生の選択肢も増やし、性別にかかわらず豊かで幸せな人生を生き抜くためのひとつの方法として、もっと広く受け入れられるべき生き方である、と考える。充実した人生とは、ある程度の金銭的な余裕や健康、趣味に没頭する時間が持てるほか、特に、出産に立ち会ったり、子育てをしたり、親の介護をしたりという家族との時間を、働くことと並行してもつことではないだろうか。そう考えたとき、工業化していない、いわば開発途上国と呼ばれる国々でのスローライフでバランスの取れた生活を送る人々は、生活に不満が少なく、人生の満足度が大きいのではないかと仮定し、ILO(国際労働機関)のデータを中心に賃金、労働時間、幸福感を国別に分析し、考察した。 |
講評 | 本論文は、経済的に豊かになった先進国の人々は、いつも忙しく、いろいろなストレスを抱えて生きているが、果たしてそれは経済的に貧しい国の人々よりも幸せなのだろうか、賃金と労働時間と幸福感はリニアな関係にはないのではないかという問いから、上昇志向の近代化著しい途上国が、最もワークライフ・バランスは厳しく、バカンスが楽しめるような先進国と近代化は進められていないが、労働時間も比較的余裕のある生活が行えている後発途上国の人々には、相対的な満足感による幸福感が見られるのではないかと仮説を立て、各国のデータを分析している。時間の大切さと心の豊かさに着目した意欲作である。 |
キーワード1 | ワーク・ライフ・バランス |
キーワード2 | 幸福度 |
キーワード3 | 労働時間 |
キーワード4 | 生活満足度 |
キーワード5 | |
戻 る |