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学科 社会学科
年度 2011
ゼミ名 藤本 昌代
タイトル 化粧行動がもたらす社会的影響と規範意識
内容  本稿は化粧行動と社会性の関係について研究されたものである。これまでにも化粧の効果として、変身、積極性、自己満足感、リラクゼーションといったさまざまなことが実証されてきた。本稿では「化粧行動に積極的な人は対人関係を築くうえでの社会的スキルも高く、人目を気にするあまり規範意識が強い。一方、化粧行動に消極的な人は社会的スキルが低く内向的な性格で、あまり人目を気にしないということから規範意識が弱い」という仮説のもと、化粧行動がもたらす効果や化粧行動が積極的な者と消極的な者とでの規範意識を比較した。結果は化粧行動に積極的な者は対人関係を築く上での社会的スキルと他者に対する規範意識は低く、一方で知人からの評価を気にするといった規範意識は高かった。このことから、化粧行動の積極性は自分自身に自信を付け、自分の周りの知人からの人目を気にする規範意識が強いという知見が得られたのである。
講評  本論文は女子学生の化粧行動から彼女らの社会的スキル、自己評価、規範の内面化との関係性を析出することを試みたものである。調査スキルの習熟度が低い中、調査票設計、調査実施、データ分析を行なうことに苦労していたが、データも分析可能な数を集めることができ、分析方法も習得し、データ分析までの過程に努力が感じられた。
 また分析では化粧行動と自尊感情の関係だけでなく、意識する他者の存在の有無で人の行動がどのように異なるのか、化粧という他者を意識した行動を取る人々の社会的スキルとの関係などに着目した社会心理学的アプローチの研究を行なっている。もう少し分析、考察部分を掘り込めたら、さらによい論文になったと思われる。
キーワード1 化粧行動 
キーワード2 社会的影響 
キーワード3 規範意識
キーワード4 女子大学生 
キーワード5 友人関係
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