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学科 | 社会学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 育児書から読み解く母親への役割意識 |
内容 | 本論文のテーマは育児書にかかれた規範的な記述を読み解き、母親へどのような規範的圧力がかかっているのかということを明らかにすることである。方法として、「叱る」という行為が、「○○すべき」「○○すべきではない」という規範に反したことを子供がした時に「理解させる」「学習させる」という規範意識に基づいた行為と位置づけるのか、母親の逸脱行為への過剰反応と位置づけるのかという点に着目し、「叱る」「怒る」というキーワードをもとに、それらを肯定的行為、否定的行為として描かれているかを探索した。 結果として、全体的に肯定的行為として表現されていることが多いことが明らかになった。母親を肯定することで、彼女らを拘束する規範、プレッシャー和らげるというメッセージが育児書から読みとれた。 |
講評 | 核家族化が進行した社会の中で、母親たちにとって育児の悩みにぶつかった時に頼るものの一つとして育児書は、重要な存在である。本論文は母親が子供にしつけをするという社会規範を教える過程で、ルールを知らない子供、それを重要だと認識していない子供に接する際に起こる「叱る」「怒る」という行為に対する社会規範の拘束力について分析するものである。 調査方法は育児書の中から、「叱る」「怒る」行為に対する母親目線、子供目線の記述を収集し、母親の「叱る」「怒る」行為をどのように否定、肯定しているのかを選別し、内容分析を行なっている。膨大な資料から分析に使える部分の抽出に時間をかけた労作である。もう少し分析、考察部分を掘り込めたら、さらによい論文になったと思われる。 |
キーワード1 | 規範意識 |
キーワード2 | 母親 |
キーワード3 | 3歳児神話 |
キーワード4 | 育児 |
キーワード5 | |
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