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学科 教育文化学科
年度 2011
ゼミ名 井上 智義
タイトル 「同義」の外来語と和語・漢語の使用に際するニュアンスの相違について
内容  本研究の目的は、「同義」の外来語と和語・漢語について、日本語母語話者を対象に調査することにより、日本語学習者が外来語を学習する際に、理解しづらいニュアンスの違いがないかを考察することである。まず、意味の対応する外来語と和語・漢語の組み合わせ68セットの意味の違いの程度と使用頻度を、それぞれ4段階で評定させる調査Ⅰを行った(参加者は同志社大学学部学生71名と院生4名)。
 さらに、調査Ⅰの結果より選定した、意味の違いに差がほとんどなく、使用頻度が同程度の組み合わせ6セット(ディスカッション/討論;ロープ/綱;キッチン/台所;センター/中心;プラン/計画;ライン/線)を用いて、短文作成するように求めた調査Ⅱを行った(同志社学部学生57名が参加)。その結果、外来語には漢語に比べると軽い・柔らかい語感のする使用例があること、複合語については、カタカナ語はカタカナ語と、漢語は漢語と結びつきやすいなどの傾向が認められた。
講評  今年度の卒業論文は、力作揃いで、興味深い研究になっていると評価しています。テーマとしては、留学生と日本人学生の交流に焦点を当てたもの、英語学習方略の個人差に着目したもの、演劇要素を採り入れた日本語教育、外来語と和語・漢語の微妙なニュアンスに注目したもの、障がいのあるきょうだいがいる人の心理的な問題を、絵本を読ませてインタビューするという方法で調査した研究など、すべて各自が、自分の問題意識をもとに取り組んだ研究になっています。
 方法としては、質問紙調査によるものが、多かったのですが、そこでも、さまざまな工夫が、見られました。
演劇要素を採り入れた日本語教育では、留学生に直接、本人が、演劇指導をするという試みも見られました。いま外来語教育で、着目されているトピックの一つでもあります。ほとんどの学生が、三回生から研究に取り組み、それぞれの成果が、卒業論文にあらわれていると感じています。

キーワード1 外来語
キーワード2 複合語
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