詳細 | |
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学科 | 教育文化学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 吉田 亮 |
タイトル | 日刊紙にみるアメリカ社会におけるメキシコ系ラティーノ観―Long Beach市のIndependent紙を通して |
内容 | 本論文では歴史学的視点をもちつつ、バイリンガル教育をめぐってアメリカ社会がラティーノ移民やその子孫をどのように認識してきたかを解き明かす。ついては、1968年~1977年のカリフォルニア州ロングビーチ市の日刊紙Independentでの扱い方を分析する。紙上のメキシコ系ラティーノ観には3つのタイプがあり、時期で区切られている。1968年~1970年、Independent紙はメキシコ系ラティーノについて、社会を変革しようとする危険分子のようにとらえている。1971年~1973年は依然としてメキシコ系ラティーノをアメリカ社会の劣った部分に位置付けながらも、アメリカ社会の安定を脅かす存在とは考えなくなってきた。1974~1977年は教育と言語をメキシコ系ラティーノと結び付けなくなった。同紙が表現するメキシコ系ラティーノへの警戒意識が薄れるほど、彼らのことは記事の話題の周縁部でしか触れられず、ニュースのネタとしては「格下げ」されてきた。 |
講評 | アメリカ史でメキシコ系を扱った研究では,人種差別やそれに対する抵抗を中心としたメキシコ系移民史や,行政府によるヒスパニック系に対する教育権拡大政策などが中心に論じられてきたのに対し,本論文はカリフォルニア州の一都市であるロングビーチ市で刊行の日刊紙Independentが,メキシコ系史において重要な転換点である70年代において,メキシコ系ラティーノをどのように伝えたのかを分析している。同紙の記事分析を通じて,ラティーノ観は三つの時期に分かれて変化していることを明らかにすることで,刻々と変化するホスト社会のラティーノ観を示した。 |
キーワード1 | メキシコ系 |
キーワード2 | ラティーノ |
キーワード3 | バイリンガル教育 |
キーワード4 | カリフォルニア州 |
キーワード5 | |
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