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学科 教育文化学科
年度 2011
ゼミ名 吉田 亮
タイトル 19世紀後半、アメリカプロテスタント海外伝道における日本―アメリカン・ボードの海外伝道地選択と熊本バンド―
内容  本研究はアメリカプロテスタント海外伝道において、19世紀後半の日本伝道に焦点を当て、なぜ海外伝道地として日本が選ばれたのかを考察した。その中で、先行研究においては日本コンテキストの視点から考察されているが、本研究ではアメリカプロテスタント海外伝道史の視点から考察することを試みた。その際、課題として本国アメリカと伝道地の相互作用を考えながら考察を行っている。
 そこで第一章では19世紀後半のアメリカプロテスタント海外伝道の歴史的背景を分析し、第二章及び第三章ではそれをふまえながら、具体的な日本の状況について宣教師がどのようにボード本部に伝え、それをボードがどう反応したかについて考察している。本研究における考察を通して、日本伝道とアメリカプロテスタント海外伝道の相関性を示し、さらに新たな視点を提示したい。
講評  本論文は,アメリカ・プロテスタント海外伝道史で伝道地としてなぜ日本が選ばれたのかという疑問に回答すべく,19世紀末期に日本に赴任したアメリカン・ボード宣教師J.D.ディヴィスによる伝道本部説得術のレトリック分析を事例に,ディヴィスが伝道地としての日本選択の有効性を「熊本バンド」をキーワードにすることで証明しようとしたことを明らかにした。伝道地として日本が選ばれた理由として,アメリカ本土のプロテスタント史や日本近代史に派生した諸要因から説明する研究とは違い,本論文はアメリカ宣教師が提示した日本人キリスト者イメージ形成力と説得力に注目したところに特色がある。
キーワード1 文明化
キーワード2 熊本バンド
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