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学科 | メディア学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 柴内 康文 |
タイトル | ネガティブフィードバックが印象変化に与える影響 |
内容 | 否定的指摘(Negative Feedback:以後NFと表記)を受けた者はNF発言者に対して悪い印象を抱く。しかし、日常的に親密関係にある者からのNFであれば例外となる。本研究では非親密関係においてもNF発言者に対する印象が悪化しない場合に焦点を絞り、実験調査を行った。その結果、NFを受けても力動性が高いほどNF発言者に対する印象は好意的になることが示唆された。ただし、NFを受ける際の力動性が高いときも低いときも、アプローチの直接性は印象変化に影響しなかった。これより、NFの伝え方は印象変化に無関係であると考えられた。そこで、力動性をその構成要素である、課題共有性と積極性に分けて再分析したところ、印象変化に影響しているのは積極性ではなく、課題共有性であることが示された。 |
講評 | 試問において質疑を行いましたので、個別の講評は控えます。試問では、まず論文の弱点がどこにあるのかについて自分なりの認識があるかどうか、その弱点をふまえても自説(検証の目的であった当初の仮説ではなく、分析・考察の結果引き出した結論)が維持できると考えているかどうかについて問いました。自分のウィークポイントは何かについて明確に認識していることは自説防御の出発点であり、またその事前検討によって、自説をさらに補強できるわけですから、「この論文を批判するとしたらどこになるだろうか」という目で自分の主張を検討するクセはつけてもらえればと思います。そのあたりの認識が十分でなさそうな人には、特に技術的な面での問題点を重点的に確認するようにしたので、そこではじめて気づいたこともあったかと思います。 技術面での質問以外では、同じ問題や結果を異なる角度、自分の置く前提や立脚点と異なる点から見るとどう考えられるか問いかけてみました。これについては、ピンと来なかったり何を言われているのかよくわからなかったりしたケースもあったのではないかと思います。それも無理ないことでしょうが、私としてはそれほど的外れなことを言ったわけでもないので、もし機会があったら反芻してもらえれば、いつか何かのヒントになることもあるかもしれません(どういう意図であったかについては言挙げして説明することはしません)。 長期間にわたって論理を組み立て、それを検証するという作業をするのは初めてだったのではないかと思います。論理を紡いでいくことの難しさ、浅い予想を裏切る現実のデータの振る舞い、調べれば調べるほど認識される「自分が何もわかっていない」ということなど、いろいろな経験をしたでしょう。そして、そのような困難と立ち向かいながら語ることが持つ貴重な価値も認識したはずです。それぞれ得ることのできた何がしかを、今後も生かしてもらえればと思います。 |
キーワード1 | ネガティブフィードバック |
キーワード2 | 印象変化 |
キーワード3 | 力動性 |
キーワード4 | 課題共有性 |
キーワード5 | |
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