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学科 | メディア学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 渡辺 武達 |
タイトル | 日本の北朝鮮報道の研究 ~人権の観点から~ |
内容 | 日本と北朝鮮は現在も国交がない状態にある。日本と北朝鮮は、日本の植民地支配や帰国事業、拉致問題など歴史的に深い関係にある。日本に住む在日朝鮮人に対しては、いまだ国籍の選択、「特別永住」の権利、外国人登録、地方自治への参加などにおいて差別や問題が存在し、多くの課題が残されている。帰国事業に関しては、朝鮮総連による虚偽の宣伝を日本政府や日本のメディアが応援したことにより、多くの日本に住む在日朝鮮人やその日本人妻などが北朝鮮に渡った。 そして今もなお、北朝鮮に数多くの帰国者が残ったままである。拉致問題も、拉致被害者の調査はすべて完了しておらず、解決に至っていない。拉致報道に関しては、日本のメディアは「反北」を唱え、強硬原則路線を突き進んでいる。日本のメディアは、日本と北朝鮮を結ぶために、「反北」ではなく「信頼性」確立をもたらす報道をするべきであり、それが問題解決のためにメディアにできることである。 |
講評 | 論者はつぎのように指摘する。「現在メディアの根本的欠陥はジャーナリズムに社会的責任感が欠如し、ジャーナリストに職業的倫理が理解されないということである。ジャーナリストは積極的に社会の民主的な改革にむけての変革に参加し、対話を通してどのような場においても平和や正義、緊張緩和や軍縮、そして民族の発展のためになる国際関係に信頼を置くという風潮の形成に貢献することが重要である。」その通りだが、それには国益論を脱することが必要であり、そのヒントはすでに米国プレスの自由調査委員会『自由で責任あるメディア』(1947)や『ユネスコ・マスメディア宣言』(1978)で指摘されている。そうした文献も読み込んでいれば、さらによい論文となったであろう。 |
キーワード1 | 北朝鮮 |
キーワード2 | 日本 |
キーワード3 | メディア |
キーワード4 | 帰国事業 |
キーワード5 | 拉致問題 |
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