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学科 メディア学科
年度 2011
ゼミ名 渡辺 武達
タイトル 『ハケンの品格』から考える社会派ドラマの影響と役割
内容 2007年に放送され大ヒットとなったドラマ「ハケンの品格」。しかしその二年後の2009年に「派遣切り」が深刻な社会問題となり、制作サイドは予定されていた続編の制作を中止した。これはつまり、ドラマの内容が社会問題となった「派遣切り」に対して、放送を控えるに値する後ろめたさがあり、視聴者に悪影響を考えたからに他ならない。そこで社会派ドラマが持つ影響と役割を分析した。一章ではこのドラマそれ自体を分析し、視聴者は何を求め、何に共感したのかを論じた。二章では、ドラマと現実の派遣社員の実態のギャップを比較し、三章ではテレビが視聴者に与える影響を分析した結果、社会派ドラマが持つ役割とは、ドラマだけが持つ、日常的に使用されている言語を用いて、現代の危機的状況を、社会構造の本質を映しだし、視聴者にメッセージを投げかける事である、という結論を得た。
講評  論証の方法は、テレビの社会的影響という点かたはドラマが最大の効果を持つという立場から、ドラマの質的向上を提言するものである。それを妨げる要因の一つがテレビへの視聴者のアクセスパターンが変わってきていること等が検討される。しかし、筆者の論点は視聴者がテレビについてどう考え、テレビをどのように変えていったらいいかを考えるべきだとする。それは方法論としてはあり得ても、現実的には従来的なテレビの視聴形態がすぐ変わるわけではないし、ドラマだけを比率的に増加させることは放送法上の規定の問題もあり、災害の場合などの非日常的なケース以外はあり得ないから、論文として説得力に欠ける。専門書、論文、法令等をもっと読み込むべきであろう。
キーワード1 社会派ドラマ
キーワード2 非正規雇用
キーワード3 テレビの影響力
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