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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 阿形 健司 |
タイトル | 正規雇用における女性の区分と就業継続の要因 |
内容 | 女性には多様な働き方が存在しており正規雇用で働く女性内にはコース別雇用管理制度によるコース区分がある。そのため正規雇用で働こうとする女性は、就職活動期に総合職か一般職かというコースを選択する事になる。その際、大多数の女性は、総合職と比較して賃金が低く、昇進・昇格に限度のある一般職を選択しているといった現状だ。その理由は、コース別雇用管理制度の裏側に隠された男女区分や性別役割分業意識があるからである。だが、少数派の中には就業を継続し管理職に昇進した女性たちも存在している。 本論では、正規雇用の多様性と少数派である就業を継続した女性たちに注目し、少数派の女性たちから就業継続のための要因を探っていきたいと考えた。その結果、女性自身が持つ仕事に対する意志、女性自身また夫が公務員である事、両親と同居している事、学歴が高い事、勤続年数が長い事等といった要因が就業継続を高める傾向にある事が分かった。 |
講評 | 今年度の卒業論文は、広い意味での雇用・労働に関わるテーマが大半であった。それは、(1)高等学校におけるキャリア教育の普及条件の探求・学生の就職活動における戦略的行動の社会学的分析・若年労働言説の批判的検討といった、労働への入り口における問題を扱った論文、(2)日本人の長時間労働についての多角的検討・正規雇用女性内の分化を規定する要因・中高年非正規雇用者への支援政策の評価・高齢者が就労継続をする理由の探求といった、どちらかといえば労働者に視点をおいた論文、(3)マネジメント理論の整理を通じた人間らしい労働を実現するための条件の探求・組織におけるフォロワーシップの可能性の探求といった、どちらかといえば経営者に視点をおいた論文である。これらの他に、(4)日韓英語教育の比較検討・地域ブランドと地産地消との関連の比較分析というテーマを扱った論文があった。 いずれの著者も自らの疑問にこだわって問題意識を洗練させ、資料を集め、文献を読み込み、調査を実施してテーマに真摯に取り組んだ結果、一定水準の作品を完成させることができたといえよう。もちろん、考察が一部不十分であったり、主張の根拠が必ずしも明白ではなかったり、論理展開に飛躍があったりといった課題が残されているのは確かである。卒業して社会人となれば、卒業論文のテーマを別の角度から考える機会も生まれてくるだろうから、職業生活のなかで残された課題について思考をめぐらせ続けていってほしい。 |
キーワード1 | コース別雇用管理制度 |
キーワード2 | 正規雇用 |
キーワード3 | 性別役割分業 |
キーワード4 | 就業継続 |
キーワード5 | 女性管理職 |
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