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学科 産業関係学科
年度 2011
ゼミ名 阿形 健司
タイトル 就職活動における学生の戦略的行動 ―面接での自己呈示方法に注目して―
内容  2008年のサブプライムローン危機の影響による「就職氷河期再来」は、マスメディアに大きく取り上げられた。3年が経った今でも、内定のとれない学生の苦境が新聞・テレビで取り上げられるなど、厳しい状況は続いているといえる。
そのような厳しい状況の中で、学生は如何に自己をアピールし、選考に勝ち抜こうとしているのか。これは「就職活動」を捉えるうえで、重要な関心事である。そこで本論文では、学生が就職を語る際に口にすることの多い、「やりたいこと」という言葉に注目し、実際に就職活動を経験した学生へのアンケート調査を踏まえ、分析を行った。
本論文の分析の結果、(1)若者の就職観を捉える上で注目されていた「やりたいこと」志向が、大学生の「やりたいこと」志向とは異なること(2)一部の学生は選考を勝ち抜く為、企業が提示する人材像を意識し、自己を更新していること、を明らかにした。
講評  今年度の卒業論文は、広い意味での雇用・労働に関わるテーマが大半であった。それは、(1)高等学校におけるキャリア教育の普及条件の探求・学生の就職活動における戦略的行動の社会学的分析・若年労働言説の批判的検討といった、労働への入り口における問題を扱った論文、(2)日本人の長時間労働についての多角的検討・正規雇用女性内の分化を規定する要因・中高年非正規雇用者への支援政策の評価・高齢者が就労継続をする理由の探求といった、どちらかといえば労働者に視点をおいた論文、(3)マネジメント理論の整理を通じた人間らしい労働を実現するための条件の探求・組織におけるフォロワーシップの可能性の探求といった、どちらかといえば経営者に視点をおいた論文である。これらの他に、(4)日韓英語教育の比較検討・地域ブランドと地産地消との関連の比較分析というテーマを扱った論文があった。
 いずれの著者も自らの疑問にこだわって問題意識を洗練させ、資料を集め、文献を読み込み、調査を実施してテーマに真摯に取り組んだ結果、一定水準の作品を完成させることができたといえよう。もちろん、考察が一部不十分であったり、主張の根拠が必ずしも明白ではなかったり、論理展開に飛躍があったりといった課題が残されているのは確かである。卒業して社会人となれば、卒業論文のテーマを別の角度から考える機会も生まれてくるだろうから、職業生活のなかで残された課題について思考をめぐらせ続けていってほしい。
キーワード1 就職活動
キーワード2 やりたいこと
キーワード3 面接
キーワード4 自己呈示
キーワード5  
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