詳細 | |
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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 千田 忠男 |
タイトル | 仕事と生活の充実 |
内容 | 現在、日本の労働の環境は最悪といえる。人々が職場で働く上で職場の環境や雇用の環境は非常に大切なことである。近年、80年代から始まる日本型雇用が崩壊しつつあり、終身雇用や長期雇用のような、長い間安定した収入を得られるというような雇用形態は、現代では通用しなくなってきている。もはや夢のような事なのである。 また、男女雇用機会均等法が発布されて以降、女性の社会進出が増加の傾向にあるが、日本型雇用のような、男性中心の社会はいまだに意識としても体制としても残っている。それとともに、共働きをするにあたって、女性は仕事と家事の両方の負担がかかり、なかなか仕事と生活の両立が難しいのである。 ワーク・ライフ・バランスは“国民一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き,仕事上の責任を果たすとともに,家庭や地域生活などにおいても,子育て期,中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる社会”を目指すものであり、今後の働き方には必要不可欠な取り組みなのである。 |
講評 | 12編の卒業論文を指導し、あわせて評価した。そのいずれも現代の私たちが直面する重要なテーマを取り上げて、適切な方法で究明し的確な結論を得て、論文に仕上げている。 その特徴をみると、6編において雇用労働問題が取り上げられていた。また、日本経済の発展を図るテーマが3編、職業教育の課題が2編、芸術における労働表現の課題が1編において、積極的に取り上げられていた。さらに方法についてみると、10編において文献調査が主として 用いられ、2編において聞き取り調査も採用されていた。最後に、5編において国際的諸事情を視野に入れた研究が行われた。 個々の論文についてつぎのよう視点から評価した。 (1) 政策的解決を図るべき課題について、文献調査や社会調査を経て問題状況を事実として把握し、問題の性質の則した解決策が提起されているかどうか。そうした研究手続きが意識されているかどうか。 (2) 価値判断の分かれる場合には事実を確認する手続きを慎重的確に進めることが重要であること、仮に誰もが認識できる事実であっても解釈は幾通りもあり得るということ、などを十分に理解したうえで、合理的な解釈を導こうとしているかどうか。 (3) 問題解決に向けて事実根拠にもとづいて、なおかつ実現可能な政策を立案しようとしているかどうか。 (4) 以上に加え、これから社会で活躍する際に期待される意志と意欲を表現しているかどうか。 以上の視点から12編の論文を評価したところ、いずれもすぐれた研究成果をまとめていると判断できた。 |
キーワード1 | ワーク・ライフ・バランス |
キーワード2 | 女性の社会進出 |
キーワード3 | 日本型雇用 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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