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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 三山 雅子 |
タイトル | 日本企業の成果主義の導入について |
内容 | 日本企業では、バブル崩壊に伴い、従来の日本型年功賃金が成り立たなくなってしまった。今までは組織の側から賃金を決定していたが、市場が不安定になったことで、市場から賃金を決定せざるを得なくなってしまったのだ。そこで注目されたのが、アメリカ型成果主義である。当時の日本企業にとって、成果主義は非常に合理的で理想的な制度であった。しかし、成果主義が日本企業に広まるにつれ、その問題点が表面化してきた。目標管理による社員の挑戦意欲やモチベーションの低下、日本の職場の良さでもあるチームワークの欠如が主な事例であろう。高橋や城はこれらの点を指摘し、成果主義を批判した。しかしながら、厚生労働省が発表する「平成22年就労条件総合調査結果の概況」によると、いまだに成果主義を導入している企業は数多くある。要するに、少なからず成果主義的な賃金制度は日本企業に必要なものなのだ。私はこの論文で、富士通などで失敗に終わった成果主義の問題点を見直し、新たに日本企業に適応する日本型成果主義というものを確立すべきだと考えた。職場の現状をしっかり把握し、その状況にマッチする制度作りが必要である。 |
講評 | 卒業論文はただ書けばよいというものではない。各人がたてた問いに対しこれまでどのようなことが論述されているのか、先行研究を知ることが必要不可欠である。卒論を読んでいて感じたのは、既存の言説をメディアに発表されたものであるというただその事のみで信じてしまっているということである。メディアに流布されている言説すべてが事実でも、真実でもない。世の中に流布している言説を自分の頭で判断して評価するという試みこそが自分の卒論をスタートするに当たって必要なことだ。学のスタートとして、まずはすべてを疑ってほしい。 |
キーワード1 | モチベーション |
キーワード2 | 日本企業の伝統と文化 |
キーワード3 | 目標管理制度 |
キーワード4 | 絶対評価 |
キーワード5 | 日本型成果主義 |
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