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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 冨田 安信 |
タイトル | 男女間賃金格差と賃金制度 |
内容 | これまでの日本企業の賃金制度をみると、年齢や勤続年数が増加するにつれて社内資格や職階が高まり、それに応じて賃金も高まるという年功的性格が強かった。したがって、年功的賃金制度のもとでは、男性にくらべて女性の平均勤続年数が短いことが、男女間賃金格差の大きな要因の1つであった。しかし、現在、多くの企業は年功的賃金制度を見直し、職能給や職務給のウエイトを高め、成果主義的な賃金制度を取り入れる方向にある。こうした賃金制度改革は、勤続年数の男女差にもとづく男女間賃金格差を縮小させる効果をもつと考えられる。さらに、男女間賃金格差を縮小するために、企業は以下のような雇用管理に取り組むことが必要である、まず、仕事と育児の両立ができるファミリー・フレンドリーな制度を導入することである。つぎに、女性の積極的な能力発揮を図るポジティブ・アクションに取り組むことである。そして、コース転換を容易にするなど、コース別雇用管理制度を見直すことである。 |
講評 | 先日のゼミ発表後の打ち上げに、卒業して4年目のゼミの先輩6人が参加してくれました。就職活動中の3回生に何か話してもらおうと1人に声を掛けると、彼が同期生にも声を掛けてくれ、6人が集まってくれました。 ゼミ発表の数日前、3回生が彼にゼミ発表する内容に関してメールでいくつか質問しました。「中小企業のいいところはどこですか」といったような質問でした。先輩からの返事のメールには、人に話を聞くときに大切なことが書かれていました。「本やネットで調べられることは調べて、それでもわからないことを質問しなさい」、「「自分はこう思うのですが」という仮説をもって質問しなさい」、「相手の答えを受けて議論が深まる、展開していくような質問をしなさい」の3つです。仕事をしていくなかで彼が学んだ質問の仕方です。彼のアドバイスは、卒業論文を書くことを通じて学生が身につけることができるものとつながっています。ゼミ生の卒業論文を読みながら、そうしたことをどれだけ意識して学生を指導できたかを考えると、反省するところが多いというのが正直な気持ちです。 卒業生としゃべっていて興味深かったのは、入社したとき、関西よりも関東の大学出身者のほうが、プレゼン能力が高いと感じた人が多かったことです。単なるプレゼンのうまさというより、意味のある仮説を立て、それを根拠づけるデータを収集し、相手を説得できるよう筋道立った話ができる能力が高いということでしょう。翌日、大企業の採用担当者に会ったとき、このことを話しました。彼も採用面接で関東と関西の大学生の違いを感じることがあり、関東の大学生のほうが揉まれている、切磋琢磨しているという印象を受けるそうです。ディベート大会に参加した、懸賞論文に応募したというような話をするのも関東の大学生のほうが多いそうで、このあたり、何か関係があるかなと二人で話しました。数年前、他大学の先生からゼミ対抗のディベートをしませんかと誘いを受けましたが、なんとなく断ってしまいました。私のゼミ生の卒業論文のレベルアップにつながるいい機会だったかもしれません。 |
キーワード1 | 男女間賃金格差 |
キーワード2 | 賃金制度改革 |
キーワード3 | ポジティブ・アクション |
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