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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 冨田 安信 |
タイトル | 関西の再建 |
内容 | 現在、世界的に経済が停滞している。その中で当然日本も苦しんでおり、さらに今年は3・11の影響もあり、大きな打撃を受けている。しかし、関西経済はこのような状況になる前から停滞が叫ばれている。その原因として、グローバル化が一般的にあげられるが、それ以外にも投資の東京集中や繊維産業の衰退などがある。これらの問題に対して、東京とは違う関西の色を打ち出す・地の利を活かし、アジア諸国との連携を強化する・優秀な人材の流出を防ぐといった策がある。また、国家第二の都市のあり方として、隣国の中国に習うことが出来る。首都としての地位に頼らずハイテク産業に力を入れる北京と、積極的な企業誘致により首都である北京を上回る上海。これら二都市の関係を関西に還元していくことが必要である。関西が国際競争に生き残る手段として、それぞれの強みを活かすことも必要になる。ハイテク産業に強い京都、関西圏の製造を担う神戸、関西圏の中心として舵を取る大阪、それぞれの強みを活かし、それぞれ連携して関西全体を盛り上げていかなくてはいけない。既存のものだけでなく、新たに医療分野に関して、関西に集積地域を作り、この分野で世界的リーダーになることも必要である。最後に閉塞しきった大阪を抜本的に改革するかもしれない「大阪都構想」について考えてみる。 |
講評 | 先日のゼミ発表後の打ち上げに、卒業して4年目のゼミの先輩6人が参加してくれました。就職活動中の3回生に何か話してもらおうと1人に声を掛けると、彼が同期生にも声を掛けてくれ、6人が集まってくれました。 ゼミ発表の数日前、3回生が彼にゼミ発表する内容に関してメールでいくつか質問しました。「中小企業のいいところはどこですか」といったような質問でした。先輩からの返事のメールには、人に話を聞くときに大切なことが書かれていました。「本やネットで調べられることは調べて、それでもわからないことを質問しなさい」、「「自分はこう思うのですが」という仮説をもって質問しなさい」、「相手の答えを受けて議論が深まる、展開していくような質問をしなさい」の3つです。仕事をしていくなかで彼が学んだ質問の仕方です。彼のアドバイスは、卒業論文を書くことを通じて学生が身につけることができるものとつながっています。ゼミ生の卒業論文を読みながら、そうしたことをどれだけ意識して学生を指導できたかを考えると、反省するところが多いというのが正直な気持ちです。 卒業生としゃべっていて興味深かったのは、入社したとき、関西よりも関東の大学出身者のほうが、プレゼン能力が高いと感じた人が多かったことです。単なるプレゼンのうまさというより、意味のある仮説を立て、それを根拠づけるデータを収集し、相手を説得できるよう筋道立った話ができる能力が高いということでしょう。翌日、大企業の採用担当者に会ったとき、このことを話しました。彼も採用面接で関東と関西の大学生の違いを感じることがあり、関東の大学生のほうが揉まれている、切磋琢磨しているという印象を受けるそうです。ディベート大会に参加した、懸賞論文に応募したというような話をするのも関東の大学生のほうが多いそうで、このあたり、何か関係があるかなと二人で話しました。数年前、他大学の先生からゼミ対抗のディベートをしませんかと誘いを受けましたが、なんとなく断ってしまいました。私のゼミ生の卒業論文のレベルアップにつながるいい機会だったかもしれません。 |
キーワード1 | 関西経済 |
キーワード2 | 企業誘致 |
キーワード3 | 医療分野 |
キーワード4 | アジア |
キーワード5 | 集積 |
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