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学科 | 産業関係学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 冨田 安信 |
タイトル | 労働時間の管理~働きすぎを防止するために~ |
内容 | 日本の労働者の多くは仕事に追われ、生活と仕事の両立が困難になっている。その原因は職場それぞれの属性、法律などにあった。この問題を解決するためには、労働時間の管理が有効である。「過労死」や「過労自殺」は労働状況を正確に把握できていないことが、労災補償請求のネックとなっていた。その中、タイムカードやIDカードなどにより労働時間が厳密に管理されているフレックスタイム制の労働者たちにはサービス残業が見受けられなかった。私はこのように労働状況を把握すること、すなわち労働時間を厳密に管理することが、長時間労働防止への糸口となると考えた。労働時間を管理したことが直接的に労働時間の短縮につながるわけではない。しかし、労働時間を管理することで企業は支払うべき手当を支払わなければならなくなる。そうなれば残業に関しても考えることになるだろう。また、それでも法定外の時間を働かされた場合には労働基準監督署へ異議を申し立てることや、場合によっては労災補償請求が可能となる。そういった請求が増えれば法整備も進む。労働状況の把握・管理は働きすぎ防止のスタートラインになるだろう。 |
講評 | 先日のゼミ発表後の打ち上げに、卒業して4年目のゼミの先輩6人が参加してくれました。就職活動中の3回生に何か話してもらおうと1人に声を掛けると、彼が同期生にも声を掛けてくれ、6人が集まってくれました。 ゼミ発表の数日前、3回生が彼にゼミ発表する内容に関してメールでいくつか質問しました。「中小企業のいいところはどこですか」といったような質問でした。先輩からの返事のメールには、人に話を聞くときに大切なことが書かれていました。「本やネットで調べられることは調べて、それでもわからないことを質問しなさい」、「「自分はこう思うのですが」という仮説をもって質問しなさい」、「相手の答えを受けて議論が深まる、展開していくような質問をしなさい」の3つです。仕事をしていくなかで彼が学んだ質問の仕方です。彼のアドバイスは、卒業論文を書くことを通じて学生が身につけることができるものとつながっています。ゼミ生の卒業論文を読みながら、そうしたことをどれだけ意識して学生を指導できたかを考えると、反省するところが多いというのが正直な気持ちです。 卒業生としゃべっていて興味深かったのは、入社したとき、関西よりも関東の大学出身者のほうが、プレゼン能力が高いと感じた人が多かったことです。単なるプレゼンのうまさというより、意味のある仮説を立て、それを根拠づけるデータを収集し、相手を説得できるよう筋道立った話ができる能力が高いということでしょう。翌日、大企業の採用担当者に会ったとき、このことを話しました。彼も採用面接で関東と関西の大学生の違いを感じることがあり、関東の大学生のほうが揉まれている、切磋琢磨しているという印象を受けるそうです。ディベート大会に参加した、懸賞論文に応募したというような話をするのも関東の大学生のほうが多いそうで、このあたり、何か関係があるかなと二人で話しました。数年前、他大学の先生からゼミ対抗のディベートをしませんかと誘いを受けましたが、なんとなく断ってしまいました。私のゼミ生の卒業論文のレベルアップにつながるいい機会だったかもしれません。 |
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