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学科 | 社会福祉学科 |
年度 | 2011 |
ゼミ名 | 木原 活信 |
タイトル | フィリピン農村部における貧困とコミュニティ・ディベロップメント―センの理論の援用と多様性の視点からの考察― |
内容 | 貧困層に対するトップダウン型の援助は,貧困の住民の生活課題や価値観を配慮しておらず,住民の生活状況の改善に貢献していると言い難い.住民の複雑かつ多様な現実の生活と住民主体への視点が求められる.本稿では,貧困を生みだす抑圧的な構造を持つフィリピン農村部における住民の生活実態を,アマルティア・センの理論を援用して分析し,貧困から脱却するための方法として,コミュニティ・ディベロップメント(以下,CDと略す.)を位置づけた.人間の生活はミクロ側面とマクロ側面の双方による影響を受け,個人や地域が異なれば生活課題は多様性を帯びる.その多様性に対処するには,人間の生活が営まれるコミュニティにおいて,住民が主体的に生活課題に取り組むことが必要であり,そのような取り組みが生活状況の改善につながる.すなわち,ミクロ側面とマクロ側面の双方を射程に入れ,抑圧からの解放とエンパワメントを促すCDが求められるのである. |
講評 | 論文の分量もさることながら、論理展開も明快で力作となった。貧困を生みだす抑圧的な構造を持つフィリピン農村部に着目し、住民の生活実態を,インド出身のアマルティア・センの理論をもとに分析し,コミュニティ・ディベロップメントに着目した点は評価できる。今後は、大学院においてこれらを実践課題として位置付けて、更に現地でフィールド調査をして飛躍してもらいたい。 |
キーワード1 | アマルティ・セン |
キーワード2 | コミュニティ・ディベロップメント |
キーワード3 | 多様性 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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