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学科 | 社会学科 |
年度 | 2008 |
ゼミ名 | 森川 眞規雄 |
タイトル | チベット難民キャンプの定着化とアイデンティティ―バイラクッペの事例を中心に― |
内容 | ダライ・ラマ14世がインドへ亡命した1959年以降、多くのチベット人たちが彼に続いてチベット自治区外(中華人民共和国外)の各地へと亡命した。そして現在でも亡命者数は後を絶たない。亡命後チベット人たちはいくつもの新しい共同体、所謂“難民キャンプ”を各地に形成していった。チベットへ帰還する見通しのない彼らがいかにして“チベット人”としてのアイデンティティを保持し、ホスト国社会と関わっているのか。本稿ではバイラクッペという難民キャンプを事例に、フィールドワークの結果と資料文献を基に考察を行った。その結果、難民キャンプに暮らすチベット人たちは様々な努力によって “チベット人”としてのアイデンティティを保持してきたことが分かった。しかしながらチベットを知る1世とチベットを知らない2世以降ではジェネレーション・ギャップが見られたのである。それはホスト国社会で生活基盤がある程度できてきたことにあった。“バイラクッペに住むチベット人”としての新しいアイデンティティが2世以降のチベット人たちに形成されているのである。 |
講評 | 今年の卒業論文は例年に比べて幾分低調というべきでしょう。「まちづくり」「性別役割」「友愛感」「仕事と人生」「映画における若者」とテーマはさまざまでしたが、いずれも取り掛かるのが遅すぎ、結局常識的な記述にとどまってしまいました。それぞれに書き上げる段になってよい展開に導きそうな「発見」を感じるのですが、そこで「時間切れ」になってしまったようです。そうした中で、「チベット難民キャンプ」の論文は、限られた時間の中で自己のデータと文献をできる限りあたり、卒業論文としては高いレベルのものに仕上がっていたと思います。 |
キーワード1 | チベット |
キーワード2 | インド |
キーワード3 | 難民キャンプ |
キーワード4 | アイデンティティ |
キーワード5 | 共同体 |
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