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学科 社会学科
年度 2008
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル 社会問題化される暴力―日米における『DV問題』の構築―
内容  ドメスティック・バイオレンス(以下DVと略)の被害は近年増加傾向にあると報告されている。夫から妻への暴力というのは地域や時代を問わず行われていた行為であるが、それなぜ今、「犯罪」として問題視されるようになったのだろうか。これに対して本稿では「社会問題は人々によって構築される」という社会構築主義の視点からDVをとらえ、DVが社会問題として構築される過程を追っていく。第一章ではDVの特徴や日本の被害状況、そしてDV防止法や被害者保護の取り組みなどについて述べ、DVに関する理解を深める。続く第二章ではこれまでの社会問題研究について述べた上でそれらに対する批判から構築主義が誕生した過程を追い、構築主義とはどういった立場で社会問題をとらえ、研究するのかということについて言及している。最後に第三章では、その構築主義的な視点から、日米両国でDV問題が人々の相互作用によって構築されていった過程を時代ごとに順に追い、それに対して考察を加える。ある事象は人々の言語行為を通じて社会問題となりうるという考えのもと、単なる暴力の増加だけではない、近年のDVの被害増加の背景にあるものを探っていく
講評  今年度の卒業論文は、自分のやりたいこと、興味がある社会現象を取り上げて、「社会学」にしていくことを目標にスタートしました。ラーメン、将来の夢、DV、スポーツ、甲子園というそれぞれの「こだわり」から出発し、何とか社会学に部分的にはたどり着けたようです。今年は、できの善し悪しは別にして、ゼミ生個々の個性がよく出ていて、楽しく読めた論文が多かったと思います。
キーワード1 ドメスティック・バイオレンス(DV)
キーワード2 社会問題
キーワード3 構築主義
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