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学科 | 社会学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 鯵坂 学 |
タイトル | 京都市におけるインド系移民-インド料理店の事例を中心に- |
内容 | 現代では、移民というものはそれほど珍しいものではなくなってきている。世界中でさまざまな国籍、人種の人々が母国を離れ、海外で働き、定住することはグローバル化が進む現在では当たり前となりつつある。 本論文の問題意識は、そうした移民のなかでも、京都市内に定住しているインド系移民、特にインド料理店で働く者たちが、どのように日本に来て、どのように職を見つけ、日本で暮らしているのかという実態にある。そして本論文ではこの問題意識に対して、先行研究と筆者が行ったインタビュー調査の結果から明らかにしていく。 インタビュー調査では、7店舗のインド料理店で合計10人のインド系移民から話を聞くことができた。その結果として、インド料理店で働くインド系移民の日本までの移住の流れや日本での生活を形作っている中心に、インド料理店のオーナーを中心とした友達や親族といった近しい間柄のネットワークが、非常に大きな役割を果たしているということが明らかになった。 |
講評 | この論文は、テーマおよび研究対象は本格的なものであった。また、調査対象者が殆ど日本語を話せなかったので、英語かヒンディー語をもちいてインタビューを行った努力は、評価できる。さらに、調査の結果として、「インド料理店で働くインド系移民の日本までの移住の流れや日本での生活を形作っている中心に、インド料理店のオーナーを中心とした友達や親族といった近しい間柄のネットワークが、非常に大きな役割を果たしている」という知見を析出したことは、高く評価される。 研究の問題点としては、第1に先行研究の読み込みが足りなかったため、調査の枠組みやインタビュー項目が常識的なものに限られたことである。第2に、実際のインタビュー調査が10月になってから取り組まれたので、10人の対象者とは1回ずつしか面接ができなかった。そのため、賃金や労働条件、インドの家族との関係(送金・電話・手紙・帰省)や日本社会の評価、日本人との交際など突っ込んだ質問が出来なかったことがある。 |
キーワード1 | 移民 |
キーワード2 | インド |
キーワード3 | インド料理店 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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