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学科 | 社会学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | 共同化から見る農業 ――小菊産地の集落営農―― |
内容 | 本稿は農業の共同化に焦点を当て、集落営農の一事例として小菊産地である奈良県平群町を調査、分析している。私は3年間アルバイトとして平群の一軒の小菊農家で働いた経験を持っており、参考文献やインタビューのほかにアルバイトでの経験も基に論じている。 第1章では集落営農に関する定義、メリット、デメリット、また日本の農業における共同化の歴史に関して論じている。この章は一般的な内容が中心となる。第2章では平群の地域概要、平群における小菊作りの歴史と現在の小菊作りについて論じている。この章では私が実際に働いた経験からの内容が盛り込まれている。第3章では平群の共同化を行っている組織と、これまで行ってきた共同化について論じている。第4章では現在進められている出荷の一元化という新たな共同化に関して、菊農家へのインタビューを基に論じている。インタビューでは、なぜ一元化を進めなければならないのかを明らかにした。第5章ではこれまでの内容を踏まえ、小菊産地における共同化は他の作物の産地とは異なる要因がはたらいているという結論に至る。 |
講評 | 農業における共同化といえば農村の過疎化、グローバルな競争の激化といった背景がすぐにあげられるが、需要も供給も国内に集中している小菊を対象とし、人口減や高齢化に悩まされているわけではない農業集落に注目した点で、まず興味深い事例研究となっている。また、アルバイトをしてきた経緯もあって、中に入り込んで実証的に記述した点も評価される。詳細な記述の反面、他地域との比較が薄く、これが一体日本社会の何の研究なのかという点が必ずしも明確ではないが、全体としてしっかりとした論文になっている。 |
キーワード1 | 共同化 |
キーワード2 | 集落営農 |
キーワード3 | 小菊産地 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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