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学科 | 社会学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 板垣 竜太 |
タイトル | かばた資源化とエコツーリズム ――滋賀県針江地区の事例から―― |
内容 | 昨今、人と自然の共生の場として注目を浴びている日本の里山に焦点を当て、滋賀県針江地区を事例として、観光における自然と文化の資源化について文化人類学的視点から検討した。針江地区は2004年にNHKハイビジョン番組でその暮らしが紹介されたことをきっかけに、見違えるように美しくなり、国内外を問わず多くの観光客が訪れるようになった。 NHKハイビジョン番組が制作される前後のあらゆる変化を追って、かばたが資源化されていくプロセス、それに伴う住民のアイデンティティの変容を明らかにすることによって、「観光動向は世論を映し出す鏡である」とあるように、かばたが選ばれるようになったのは、「環境保全ブーム」と「地域活性化推進」の2つの社会背景が大きな要因だと結論づけた。また、エコツーリズムを通して、地域基礎力に加え、「社会へ発信する力」「おもてなしなどのホスピタリティ」を身に付けたとともに、かばたが立派な観光資源であるという新発見をしたことによって住民たちはより一層、針江に対する愛着や誇りを持つようになったということが明らかになった。 |
講評 | 出身地である針江地区の「かばた」を事例に、いかに住民が身近な生活習慣を資源として再認識し、エコツーリズムの対象となるよう地域を作り替えていくのかを明らかにした論文であり、理論的な側面と事例とがよく組み合わさっている。出身地であるメリットを生かして、もう少し突っ込んだ調査ができなかったかと思う部分もあるが、全体のまとまりはよく、一つの社会学的な論文となっている。 |
キーワード1 | かばた |
キーワード2 | 資源化 |
キーワード3 | エコツーリズム |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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