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学科 社会学科
年度 2012
ゼミ名 鵜飼 孝造
タイトル 高齢者の地域参加  ―高齢者の行動の変化―
内容  現在、高齢社会日本では、高齢者の孤独化や地域とのつながりの希薄化が叫ばれている中、コミュニティがそれらの問題の解決策のひとつとして挙げられている。しかし、実際にそれほどコミュニティが有効に機能しているのであろうかと疑問に思い、インタビュー調査を通してその実態を分析した。また、近年、ゲームセンターに通い、そこで友人関係を築いている高齢者が増えているという現象を知り、以前とは何かが異なる高齢者の変化に着目した。その変化とはどのようなものなのか、そして、その変化に伴って高齢者コミュニティも同じように変化しているのかを考察した。高齢者コミュニティの実態を調査し、その課題や問題点をみつけだし、今後高齢者コミュニティはどうあればよいのだろうかという提案を、高齢者の変化を考慮に入れながら述べていく。
講評  この研究は、大阪の都心部にある高齢者コミュニティへの調査をつうじて、いくつか興味深い事実を発見している。
  第1に「高齢者」と一括りにされがちだが、前期高齢者の多くは活動的で、高齢者むけの活動には消極的で、半面、後期高齢者への支援の中心的な担い手となっていること。第2に、高齢者コミュニティに参加しているのは活動的な人たちであり、本当に必要としている層に十分に届いていないこと。第3に、参加するためには友人関係や趣味など、一定以上の社会的スキルが必要であり、高齢者の社会的孤立をなくしていくためには、余暇(レジャー)の充実というアプローチが求められていることである。高齢者の多様化とともに、中年期にいたる社会参加の経験の重要性を痛感させられる論文だった。
 
キーワード1 高齢者
キーワード2 コミュニティ
キーワード3 変化
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