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学科 | 社会学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | JRAの哀退 ―JRA売上減の原因とは?― |
内容 | JRAの売上減の原因は過去の競馬ブームのように、アイドルホースの存在だけではない。主に若者の変化、競馬の魅力の低下、JRAの失策が主な原因であると私は考える。1990年代と2010年の若者のレジャーや環境の変化により、過去の競馬ブームを形成した若者が競馬離れをし、また、実力馬の海外進出により日本のレースを回避することが競馬の魅力を低下させてしまっている。売上を回復するためにJRAが打ち出した、時代の流れに沿った在宅投票システムがギャンプルの内面的動機である「非現実的空間」を体験する機会を減らし、魅力的な万馬券が出やすい三連単馬券が新規顧客の壁となる結果となった。JRAの売上を回復するためには競馬のマイナスイメージの変えること、日本のレースを魅力的にして、その感動を伝えることが必要ではないか。 |
講評 | JRAの衰退には複数の原因があるとして、本論文ではそれをひとつひとつ検討している。本当にどこまで因果関係があるのか、もう少し綿密な分析と検討が必要だが、JRAの人気挽回策が裏目に出ているという主張にはうなずける。 評者からは、以下の二点について述べてみたい。第1に、JRA(日本中央競馬会)は法律に定められた、政府が全額出資し監督する特殊法人であって、営利企業ではない。したがって、その目的は馬を含めた畜産振興にあるので、JRAという組織と事業の全体像をもう少しふまえた上で議論すべきではないか。 第2に、論文の表現の工夫として、「競馬の魅力」とは何かを、一般的な説明だけでなく、インタビューの記録から再構成するなり、評論や文学などの資料を用いて描き出してみる工夫がやや足りなかったのではないだろうか。 |
キーワード1 | 若者の変化 |
キーワード2 | 競馬の魅力の低下 |
キーワード3 | JRAの失策 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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