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学科 | 社会学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | つながりを消費する社会へ ―代官山TSUTAYAを事例として― |
内容 | 2011年、冬。東京の代官山に、従来の店舗とは異なるTSUTAYAが完成した。オトナTSUTAYAと呼ばれるその店舗のターゲット層は、TSUTAYAを運営するカルチュアコンビニエンスクラブ(以降、CCC)のCEOである増田宗昭氏が“プレミアエイジ”と呼ぶ50~65歳の世代を中心とした大人である。世界でも珍しいスピードで少子高齢化の進む日本社会でこれからの消費の中心を担うのはこの“プレミアエイジ”世代ではないだろうか。 今年の2012年にリタイアする「団塊の世代」は日本の消費文化を築いてきた消費の熟練者であり、これまでの高齢者とは異なる積極的な消費者である彼ら。それと相反するように存在する、嫌消費志向の近年の若者たち。この両者が相まって形成されるこれからの消費社会の形とは。代官山オトナTSUTAYAを事例に挙げ、これからの“つながりを消費する社会”の形を提示していく。 |
講評 | いままでの日本のマーケティングは基本的に世代論であり、ファッションも世代で特徴づけられることが多かった。この論文も、まずは「大人」と「若者」という分類で話を進めようとするのだが、正直な若者である著者はすぐにそのような議論の破綻に気がついて、困ってしまうのである。「欲しがらない若者」の正体は、世代別マーケティングにうんざりした人たちということだろう。 ここで紹介されている「オトナの店」は、かつてバブルにおぼれたオジサンにとっては、どこかで見たような、そしてどこかでまだ探し求めている幻影にすぎない。楽縁という「つながり」を求めることに異を唱えるつもりはないが、それはナポリの小さな部屋でシャツを縫うおばあちゃんでも、ブラジルの高原でコーヒー豆を摘む少女でも、アフガンでラクダを飼う牧童でもいいはずだ。 |
キーワード1 | 消費社会論 |
キーワード2 | 代官山TSUTAYA |
キーワード3 | ソーシャルキャピタル |
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