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学科 | 社会学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 鵜飼 孝造 |
タイトル | 過疎化と高齢化による集落の現状と 維持の方法 |
内容 | 「過疎」という言葉が使われるようになっておよそ半世紀が経つ。過疎問題は特に地方において顕著であり、少子高齢化、就業機会の損失、脆弱な自治体財政による社会インフラの不充実など様々な要因が複雑に絡み合って、解決困難な問題となっている。そのような状況下で、集落が最終的に行き着く先は(集落の)消失である。集落の消失はそれ即ち文化や地域性の消失とも言える。本稿では、過疎集落を維持していく意義、過疎に対する現行の支援策、そして新規定住者の重要性などについて述べている。当然、集落維持の方向性だけでなく、自治体の効率的運営の視点から集落の撤退もありとする「過疎再編論」についても触れている。また、実際に過疎化と高齢化が進行している島根県三刀屋町の集落を調査し、その結果を踏まえ、どのような集落機能または要素の確保が集落存続のために必要となるかを論じていく。 |
講評 | この論文の著者は、自分の祖母が住み、幼少時からその変化を見てきた集落を対象に調査をおこなっている。この集落には総世帯数15戸、全34名が住む。そのうち8戸に対して詳細な聞き取りをし。貴重な記録が残された。それはプロの研究者でもなかなかできないことである。 限界集落というと、私たちは生活の不便さをまず思い浮かべるが、直接的な不便さは工夫したり助け合ったりすることで、ある程度まで克服可能なことがわかった。最大の問題は、若い人が住まなくなり、やがて小学校や病院が遠のいていくことである。著者は「人と文化」の重要性をいうが、評者が思ったのは、都市で恵まれた生活をする私立学校や宗教関係者こそ、そこに人を送り、文化の灯をともしていく社会的使命があるということである。 |
キーワード1 | 過疎化 |
キーワード2 | 少子高齢化 |
キーワード3 | 地方集落 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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