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学科 | 社会学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 小林 久高 |
タイトル | 正当な暴力は正当と言えるのか ――正当化がはらむ危険性 |
内容 | 暴力はすなわち悪だという考えと、正当な暴力もあるという考えがある。この暴力問題の根本の矛盾を解くために、M.ヴェーバーの政治と暴力についての理論を考察し、暴力行使を正当化することで暴力行使に伴う倫理的責任から遠ざかることの問題性を明らかにした。 また人を暴力へ向かわせる原因に「正当化志向」があるとし、アンケートのデータ分析を行い、正当化志向をもつ人は競争意識が高い傾向を明らかにした。このことから、「正当化」は社会のためではなく行為者自身のためのものであるという一面が見えた。 よって、我々は暴力を完全には排除できないと前提した上で、正当化した暴力を振るうことの危険性と、その際に胸に留めておかなければならない倫理的責任について指摘するものである。 |
講評 | 前半にウェーバーの議論から暴力の意味について考える部分があり、後半にデータ分析部分がある。前半と後半の接合が余りよくない。後半のデータ分析では「社会正義の主張」についての重要な知見が提出されており、ていねいな議論をするならばとてもよい論文になるだろう。 |
キーワード1 | 暴力 |
キーワード2 | 正当化 |
キーワード3 | 正義 |
キーワード4 | 倫理 |
キーワード5 | |
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