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学科 社会学科
年度 2012
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル 高校生に見る規範意識の変容 ―――権威主義的態度との関連を中心に―――
内容 本稿は、高校生の規範意識の変容とその要因について明らかにすることを目的としている。「最近の高校生は~」という枕詞から始まる高校生批判はよく聞かれる。一般的に、高校生の規範意識が低下しているという声は根強い。しかし高校生の規範意識について分析を行った結果、実際には近年の高校生の規範意識は低下しておらず、むしろ向上しているといって良いものであるということが明らかになった。
そして分析を進めた結果、このように高校生の規範意識が向上した要因として、自分よりも権威を持った人々に対しては敬意を払わなければならないと考える「権威主義的態度」と、自らに降りかかるリスクを回避しなければならないと考える「リスク回避志向」の強まりがあることが分かった。本論文の最後では、このような「権威主義的態度」と「リスク回避志向」を持った高校生が増加している背景を、ウルリヒ・ベックが提唱した現代社会のリスク化という概念との関連から考察している。
講評 高校生の規範意識の変化がなぜ起こったのか、その要因を追求したテーマ設定はよかったと思います。またアイディアとして、権威主義的態度とリスク回避志向に目をつけたところも評価できます。ただ分析手法が問題意識(2時点間の変化のロジック)に届かなかったところが、少し心残りです。もう少し結論部分では議論をすることが必要です。
キーワード1 規範意識
キーワード2 権威主義的パーソナリティ
キーワード3 リスク社会
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