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学科 社会学科
年度 2012
ゼミ名 尾嶋 史章
タイトル 高卒後の進路分化に及ぼす学校ランクの影響 ―普通科高校における学業成績の役割を中心に―
内容  本稿では2011年に兵庫県で実施された「高校生の進路と生活に関する調査」におけるデータを用いて、普通科高校において学校ランクによる進路分化が生じているかどうかを検証した。中学時の学業成績が同等の生徒を比較した結果、高い学校ランクに進学した生徒のほうが、四年制大学への進学を希望する傾向にあることが示された。学校ランクごとの学業成績が持つ役割の違いについて分析した結果、進学校やそれに順ずる上位校・中位校では、進路選択の際に学業成績が〈学校歴〉を選択する基準の一つとなっているのに対し、進路多様校である下位校では〈学歴〉を選択する基準の一つになっていることがわかった。また、ジェンダー間での学業成績が持つ役割の違いにも着目し、上位ランクの高校ほどジェンダー間の進路分化は起こらなくなっていることを明らかにしている。しかし、単なる四年制大学進学希望ではなく、一流大学への進学アスピレーションを見たところ、ジェンダーの格差が根強く残っていることを示す結果となった。
講評 普通科高校に通う高校生の進路選択、という古典的なテーマでした。高校の入学難易度、学業成績、出身階層の影響について順序立てて分析していって、全体としてまとまりはよい論文になっています。ただし、分析結果の豊富さと比較して、結論が貧弱でした。全体を俯瞰してみてきちんと議論することができれば、もっとよい論文になったと思います。
キーワード1 進路分化
キーワード2 ジェンダー
キーワード3 高校ランク
キーワード4 成績
キーワード5  
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