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学科 社会学科
年度 2012
ゼミ名 藤本 昌代
タイトル 日本マンガの今後の更なる普及の可能性
内容 近年、情報や経済のグローバル化に伴い、文化の多様性が認められ始めている。そのような中、海外において大きな人気を博した日本の文化が「マンガ」である。日本マンガは欧米のマンガと比べ、絵がリアルであり、取り扱っているテーマも幅広いことがマンガの人気の大きな要因である。この一方で欧米では日本マンガは「性と暴力」の代名詞としてみなされることも多く、犯罪を助長するものであるいう否定的な意見が見られ、マンガは全面的に認められている文化であるとは言い難い。
本稿では初めに日本マンガの海外での成功や問題点を含む各国の反応をより詳しく明らかにしていく。その後、各国の犯罪(殺人・窃盗・性犯罪)の統計データを示し、コミックスの発行部数と犯罪に相関関係が存在するのかについて考察する。分析の結果、各国のコミックスの発行部数は年々増加傾向にあるのに対して、犯罪の認知件数は横ばい、または減少傾向にあることが明らかとなりこの2つに相関は見られないという結果になった。
講評 本論文は、マンガに対する海外での性犯罪や暴力を助長するというレイベリングに対して、思い込みであるのか、実際に犯罪件数が増加しているのかということについて、欧米の犯罪件数とマンガの出版数の時系列比較などを用いて実証を行っている。著者はマンガに関する先行研究が、非常に少なく、参考文献として依拠できるものが少ないため、問題設定や一般化に苦労していたが、犯罪の増減とマンガの発行部数との関係のなさなどを示すことができた。
キーワード1 文化の多様性
キーワード2 マンガ
キーワード3 犯罪
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