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学科 | 社会学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 日本労働市場の流動性 |
内容 | 日本の労働市場において、本当に流動化は進展しているのかという疑問を出発点に、『雇用動向調査』の転職入職率を主に利用して、現在の労働市場流動化の動向について分析を行った。特にこれまでも長期雇用の恩恵を受けてきた正規労働者の流動性に注目した。 正規労働者においてバブル景気前後とリーマンショック後に大きな変化をみることはできなかった。労働市場の需給状況に反応し、増減はあるもののその水準に大きな差はなく、正規労働者においては流動性が高まっているとは言い難い。また、いくつかの産業を「女性労働者比率」、「非正規労働者比率、「若年労働者比率」、「中小企業労働者比率」の4つを用いて、産業内のどの層の流動性が高いのかどうかを分析した。その結果、「不動産業」は企業規模間での、「金融・保険業」は女性労働者の、「卸売・小売・飲食店・宿泊業」では若年労働者の流動性と非正規労働者が影響を与えていることが分かった。 |
講評 | 本論文は、日本型雇用慣行が「崩壊した」と頻繁にマスコミ等で用いられることに疑義を唱え、流動しているのは、非正規雇用者であり、正規雇用者はあまり変動していないのではないかという仮説を立て、1991年のバブル崩壊後のリストラなどによる離職傾向と2009年の経済恐慌後の離職傾向など、さまざまな観点から正規雇用者の離職に関する傾向を分析している。日本標準産業分類が産業構造の変化と共に改訂されていくため、電子データによる時系列分析がデータベースだけではできなくなり、手入力も行う苦労をしながら書かれたものである。 |
キーワード1 | 流動化 |
キーワード2 | 転職入職率 |
キーワード3 | 雇用動向調査 |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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