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学科 | 社会学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 藤本 昌代 |
タイトル | 環境配慮行動とフリーライダー |
内容 | 環境問題が深刻化する中、現在注目されている「環境配慮行動」に焦点をあてた。環境配慮行動は、節電や再生商品の利用、太陽光発電の導入など非常に多岐にわたるが、全て行動から得られる利益・効果が実感しにくいという特徴をもつ。さらに「環境保護」という公共性の高さゆえに費用負担の問題が避けられないため、フリーライダーが発生しやすい。そこで本稿では、環境配慮行動におけるフリーライダーの特徴を考えることを目的として、JGSS2008の二次分析を行った。 ところが、分析の結果、各属性(性別・年齢など)の間で環境行動への取組度合いに差はみられず、2008年のデータ上ではフリーライダーは存在しなかった。理論上では存在するはずのフリーライダーが排除された理由として、個人の属性や価値観の変化、人々の間での規範意識の共有といった個人的要因よりも、政府や自治体の制度や取組といった社会的要因が大きな効果を発揮していると考えられる。 |
講評 | 本論文は、環境に対する配慮を行う人々、また、環境に配慮しないフリーライダー的な行動を行う人々がどのような人々なのかがということについて、JGSSの二次分析を行ったものである。著者は先行研究で析出されているもの以外の結果を導くことや、二次分析にありがちな自己の問題意識と既存の変数のマッチングの悪さに苦労していたが、さまざまな観点から分析指標について思考し、分析を進めるというプロセスについて非常に習熟したことを評価できる。また調査票の質問文に対する問題点も発見していることも評価できる。 |
キーワード1 | JGSS-2008 |
キーワード2 | フリーライダー論 |
キーワード3 | 環境問題 |
キーワード4 | |
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