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学科 | 社会学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | Fabio Gygi |
タイトル | 癒し系人物のイメージについて |
内容 | 本研究では「癒し系」と呼ばれる人物の概念に焦点を当て、実際に世間で言われている「癒し系」のイメージと個人が受け取っているイメージが共通しているのか、また個人特有の「癒し系」という感覚が世間と一致しているのかについてインタビュー調査を行う。 考察によって、「癒しという感覚は個別なものである」「それと同時に多くの人が共通すて感じる性質がある」という癒しについての仮説と、それをもとに立てた「一般的に癒し系と呼ばれる人物のイメージはある程度共通している」「共通イメージと個人が感じる癒し系のイメージが異なる可能性がある」という癒し系についての仮説が全て妥当であるという結論に至った。また今回、社会一般イメージとして全員共通していたという興味深い結果を得ることができた。これは表面的に癒し系と一般的に言われている癒し系の要素とは別に、癒し系という概念の中に普遍的な性質が存在するということを示唆している。 |
講評 | 今年は初めてファビオゼミから卒業者13名が出る。卒業論文のテーマは世論調査の政治的な効果から臓器移植に関する比較研究まで幅広い分野に渡る。方法 論も、エスノメソドロジーからインタビュー調査とアンケート調査を含む質的研究法が多かったが、計量的なものもあった。しかし全体的に言えるのは、議論が不十分である。優秀な出来映えの二人を除けば、全員の議論にかなり無理がある。 問題意識がはっきりしていなかったり、ただ幾つかの事例を羅列して述べているだけのものや、学術論文と言えないエッセイ的になったもの、設問と結論が微妙に一致していないもの、質的研究法で得られたデータをムリヤリに仮説検証型に押し付けるなどの失敗がよく見られた。自分で得られたデータからどんな結論を導き出せるのかという点でもかなり論理上の無理が多 かった。ギリギリ最後までに卒論を後回しにした人は、調査の醍醐味を感じたのか「もっと早くやれば良かった」と言っていた。取りかかりが遅かった点に関しては、指導教官として厳しさに欠ける面があったと反省している。 |
キーワード1 | 癒し |
キーワード2 | 癒し系 |
キーワード3 | イメージ |
キーワード4 | |
キーワード5 | |
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