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学科 社会福祉学科
年度 2012
ゼミ名 木原 活信
タイトル 児童養護施設職員の労働環境 ―仕事と家庭の両立は可能か―
内容  児童養護施設職員の平均経験年数は厚生労働省の調査によると8年と短く、仕事と家庭を両立できている職員は一般企業と比べて少ない。なぜ、勤続年数が短いのか。筆者は2つの要因があると考える。1つ目は、児童養護施設の労働環境がいいとは言えない現状である。文献研究とインタビューにより、児童養護施設は宿直があり、勤務時間が不安定であり、そのうえ子どもに何かあった時は仕事に行かなければならないなど、労働時間が長いだけではなく、生活リズムも安定しない現状にあることが判明した。2つ目は、女性職員が多いことから結婚や出産を機に家庭と仕事の両立が難しくなることである。実際、不安定な労働時間と家庭生活を両立させることが難しく、結婚や出産を機に仕事を辞める職員が多いことがわかった。つまり、現在の労働環境では、仕事と家庭の両立が難しいとの結論に至った。
講評 彼女の問題意識は将来の自らの働き場になるであろう児童養護施設を想定したもので、彼女のなかではそれは極めて現実的かつ実際的なテーマ設定であったといえる。つまり、その問題意識というのは児童養護施設職員の労働は意義があっても、果たして仕事と家庭の両立は可能なのかという切実な問いであった。論文は彼女の問いへの答えを探究したもので、彼女の結論によると、宿直等の勤務時間が不安定さ、女性職員の結婚や出産を機に家庭と仕事の両立が難しい問題であった。このことはよく議論され、説明されているが、それでは、果たして他福祉職との比較、看護職との比較、および民間企業との差異など、更なる議論は十分ではなく今後の課題となった。いずれにせよ、よく自分の問題意識と重ねて丁寧に議論できたと思う。専門職として旅立つあなたはこれからが本番だ。ハワイの星を思い浮かべて前進!
キーワード1 児童養護施設
キーワード2 労働環境
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