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学科 社会福祉学科
年度 2012
ゼミ名 空閑 浩人
タイトル 出生前診断を考える―規制ではなく福祉的支援を―
内容 出生前診断。その技術の進歩により、胎児に関する様々な情報が提供されている。それにともない、女性たちの「知りたい」「受けたい」というニーズは高まる一方だが、診断後の支援や受け皿は多くないというのが実情である。
 出生前診断をめぐっては、生まれる子の選別や、社会に深く根づく優生思想、女性が担わされる選択の役割など、様々な問題が指摘されている。多くの場で診断の是非を問う議論がなされ、規制を訴える団体も少なくない。妊娠や出産という個人的なイベントにまつわる問題を、女性の「自己決定」という言葉を使って責任を押しつけるのではなく、社会はどのように受け止め、向き合うべきか。
本稿では、診断の受診や出産の決定に至る過程において、女性やそのパートナー、家族が抱く葛藤や気持ちの揺らぎを受け止め、寄り添うという福祉的な支援の介入により、社会での共有が可能か、また必要かどうかを考え、論じていく。
講評 本論文は、「出生前診断」という難しいテーマに正面から挑んだ論文です。出生前診断の歴史や背景にある思想についても、わかりやすく丁寧に記述されています。単に診断を「規制」するのではなく、診断に伴って生じる葛藤を共有しながら、妊娠や出産への福祉的支援が必要であるとする筆者の主張は、説得力に富んでいます。
キーワード1 出生前診断
キーワード2 相談援助
キーワード3 福祉的支援
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