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学科 社会福祉学科
年度 2012
ゼミ名 野村 裕美
タイトル 町内会と超高齢社会
内容 2007年,日本は超高齢社会に突入した.高齢者の増加と,孤独死を防止しようという意識の高まりによって,見守り活動等町内会の担う役割は増える傾向にあるものの,加入率や参加率の低下で町内会活動自体が困難になっている.ボランティアで活動を行っている役員の精神的・経済的負担はかなり大きく,後継者不足にもつながっている.北海道室蘭市連合町会協議会は市と協働で「町内会・自治会加入促進マニュアル」を作成し,各町内会役員が苦戦している住民への加入・参加・協力の呼び掛けの具体策を示した.京都府京都市内では,住民になじみ深い元学区を単位としてそれぞれの地域性を活かした取り組みでまちの活性化と住民の親睦を図っている.町内会活動活性化のカギは役員の負担軽減と連携強化、地域性を活かすことであるようだ.また,これからは高齢者を社会的弱者とみなすのではなく,高齢者のプロダクティブな力を活かす見方も必要になってくるであろう.
講評 筆者の興味関心の幅の広さから、論文課題の絞り込みで苦労した人々の一人である。最終的には、故郷での社会福祉的課題の顕在化、それに関わる家族らの取り組みを自らが学んだ社会福祉学からの学びを支えようとする意思がテーマを焦点づけた。社会的孤立を発見する仕組みでもあり、支えるセーフティネットである町内会組織に着眼し、全国の町内会が直面している課題の抽出、並びに各地で取り組まれている実践事例を調べ上げた。故郷の家族らが筆者のアドバイスを実際に地域の実践に取り入れ形となったエピソードで結ばれ、身近な人を支えた証明となっている。筆者らしさの溢れる読みごたえがある論文となっている。
キーワード1 町内会
キーワード2 地域
キーワード3 高齢者
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