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学科 メディア学科
年度 2012
ゼミ名 柴内 康文
タイトル 電子掲示板における不名誉なゴシップの共感と共有に関する研究
内容 本研究は、近年インターネットの普及における悪質な「ゴシップ」の拡大やインターネットコミュニケーションにおけるゴシップの流布過程や特徴を明らかにする事を目的としている。先行研究や実際の事例からゴシップの文字数や発信者の情報開示の多さ、発話の後続するコメントの方向付けにより、後続コメント数の増減や内容が決定するという仮説をたて、電子掲示板を介したゴシップに関するコミュニケーションを、発展過程をVerbal Response Model(VRM)のカテゴリーと受け手の発話のカテゴリーを用い、内容分析を行った。結果は文字数や会話の方向付けによってコメントの増減が決定する仮説は棄却されたが、発信者の開示性が高い場合、肯定的な意見を得るという仮説は成り立ち、結果を得ることができた。
講評  試問においてそれぞれの問題について聞いたので、個別の講評は省略します。試問においては、主に二点について問うようにしました。一つは、自分自身では気づきにくいが、論文が抱えている大きな論理的欠陥についてでした。問題を明確にし、取り扱える規模に小さくしていかないと論文は完成しませんが、そのような作業の中でどうしても細かい部分にばかり目がいってしまい、大きく見たときにおかしな部分がでてきてしまうことがあります。もう一つの質問点は、論文において論証できたことをふまえて、いったいどのようなことが扱った現象、あるいは社会に対して言えるのか、ということでした。実は、この二つの問いは相互に関連しています。解明したことから、何を言おうとしているのか、それが論文を貫く太い幹、ストーリーです。この中心線を折に触れて思い出すようにすれば、細かな作業や議論をしているときも、それらの部品がどこを向いていなければいけないのか、部品間に組み合わせのおかしなところがないのか確認することができます。「木を見ている時に同時に森を思い浮かべる」ことを、これからも意識してもらえればと思います。
 試問では聞きませんでしたが、加えて、全体に記述や文献の整理などに精緻さを欠いた、チェック不足の側面が見受けられました。言うまでもないですが、精緻な作業はあらゆるものの基本です。神は細部に宿ります。それを甘く見て足をすくわれることもあります。ひとまとまりの大きな仕事を終えたいま、太い幹の意識と、細かで正確な作業の重要性に改めて思いをいたしてもらえればと思います。卒論を完成させたからこそ、ここで書いている意味もわかるでしょうし、次の大きな仕事に取りかかるときに、この経験が生きることになるでしょう。
キーワード1 ゴシップ
キーワード2 VRM (Verbal Response Model)
キーワード3 共感
キーワード4 情報共有
キーワード5  
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