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学科 | メディア学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 渡辺 武達 |
タイトル | 視覚メディアから見る戦争報道 |
内容 | ジャーナリストは取材した文章や撮影した写真を利用して世界各地で起こっている戦争を報じる。私たちにとってメディアの伝える戦争が唯一の情報源となることが多い。受け手は情報に含まれる意味やメッセージを読み取り理解しなくてはならない。この論文では写真の特性を踏まえたうえで一枚の報道写真を読み解いていく。 イラク・アフガン戦争で見られたアメリカの埋め込み取材法とアルジャジーラの報道を検証する。それを通して、戦争時には戦闘の情報だけでなく、戦地に住む人々の環境や状況を伝える必要性を論じる。そして、ジャーナリストを含め誰もが容易に発信者になれるインターネット上のブログやSNSの可能性を考察する。 特定のメディアから情報を受け取ることは偏った考えを持つことにつながると考える。受け手がそれぞれのメディアの特性を理解し、使い分け利用することの重要性を提示する。 |
講評 | たいていの人は社会観(世界観・倫理観・歴史観)を家族、学校、メディアといった順番で、その比重を大きくしながら形成する。とりわけ、制度としての学校教育の卒業後はメディアによる影響が大きい。筆者はメディア利用者としての市民が何を「見せられ」「聞かされる」かによって異なった情報とイメージを持たされる可能性について、主として戦争報道を取りあげて検証した。イラク・アフガン戦争ではアメリカは埋め込み取材法をジャーナリストに課したがそれは内容的に管理された報道となり、戦争から残虐さを消失させてしまった。それこそ作られた「リアル」であり、実相に迫るにはネットを含め、その他のメディアへの適切なアクセスの確保が必要だし、異なったメディアの特性を生かした情報摂取が不可欠であることを指摘した。有益な視点で論点を整理したすぐれた卒論である。 |
キーワード1 | 報道写真 |
キーワード2 | イラク・アフガン戦争 |
キーワード3 | アルジャジーラ |
キーワード4 | ブログ |
キーワード5 | |
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