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学科 | メディア学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 渡辺 武達 |
タイトル | ICTと不景気が誘発する評価経済社会の限界と可能性 |
内容 | 昨今、貨幣よりも評価を稼ぐ時代と言われる「評価経済社会」と呼ばれる社会構造がある。この評価経済社会の構造の主なプラットフォームでもあるインターネットがマスメディアやリアル社会に取って代わるのではないかという社会不安の中で、本稿では評価経済社会が注目されるようになった不景気という社会背景と、同時に発展してきたICTの存在に、評価経済社会が成り立つ基盤があるのではないかという点について言及した。主に、第一章と第二章で評価経済社会の現状と評価経済社会とICTが従来のメディアに与えている影響について触れ、後半第三章、第四章ではIT革命やICTは不景気を背景に発展するという統計に基づき、評価経済社会においても同様に不景気という背景と、ICTの発展と言う社会要因がその発展の基盤にあるという論を展開することで、現在されている社会不安について否定の立場から、今後の評価経済社会の限界や可能性について言及する。その結果、評価経済社会が不景気とICTの発展を基盤として成り立っていること、不景気の崩壊と共に、現在危惧されているインターネットの隆盛は終息するという結論に至った。 |
講評 | ネット時代のもたらす傾向の一つである〈評価〉を仲介として、モノ、サービス、カネ、までもが交換される社会のことを「評価社会」というが、筆者はその基準で社会のすべてをとらえる仕方の是非を検証した。こうしたICT現象の一面が「貨幣よりも評価をまず稼ぐ時代」の招来だが、生物として基本的にアナログである人間はリアルとサイバーの間を揺れ動いて生活している。その揺れの幅に着目すれば、そうした社会認識がいかに不安定であるかを再認識できるすぐれた論文である。 |
キーワード1 | ICT |
キーワード2 | 評価経済社会 |
キーワード3 | 不景気 |
キーワード4 | マスメディア |
キーワード5 | |
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