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学科 メディア学科
年度 2012
ゼミ名 渡辺 武達
タイトル 日本における“韓流ブーム”発生のメカニズム ~メディア展開の手法に垣間見える問題点と韓流ブームの行く末~
内容  韓国ドラマ「冬のソナタ」が日本の地上波で放送されてから約10年を迎える。ドラマだけに留まらず,音楽やその他様々なエンターテインメントでより一層の盛り上がりを見せている韓流ブーム。これほどまでに熱を帯びるようになった理由の一つに,メディアでの韓流の描かれ方があると考える。特に,韓流ファンとそのコンテンツの消費者の中心は中年女性である。そこで私は,韓流ブームは「中年女性の心を掴んだメディア展開の成功例」の一つであると考える。しかし,ブームが始まって約10年が経った今,ブームの広がりは限界を見せているのではないだろうか。
 この論文では,ブームとメディア展開との関係,そしてメディア展開の手法から垣間見える問題点と,韓流が日本人の中年女性に受け入れられ続けている理由と韓流ブームの行く末について考察した。結果,中年女性にとって韓流とは,1970~1980年代の古き良き時代を思い出させるものであることが分かった。彼女たちは“郷愁”を満たすために消費行動に踏み切るのだ。たとえ“韓流ブーム”がテレビや新聞で取り上げられなくなったとしても,彼女たちのコミュニティの中で韓流は消費され続けていくだろう。
講評 「韓流」Korean boomは韓国ドラマ「冬のソナタ」を契機にして起きたが、現在では音楽やその他の多様なエンターテインメント分野にまで拡がりを見せている。このブームに最初に反応したファンとしての中年女性の心理を「1970~1980年代の古き良き時代を思い出させる」ところの求めたのは通説どおりだが、筆者の着目点は「“韓流”がテレビや新聞で取り上げられなくなったとしても,彼女たちのコミュニティの中で韓流は消費され続けていくだろう」との論証をしたところにある。これはメディアと社会の関係を長期的な視点とらえる手法として面白い。
キーワード1 韓国ドラマ
キーワード2 K-POP
キーワード3 中年女性の心理
キーワード4 ブーム(流行)
キーワード5 メディア展開
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