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学科 | メディア学科 |
年度 | 2012 |
ゼミ名 | 渡辺 武達 |
タイトル | 子どものテレビ視聴についての考察 -脳の発達との関係性― |
内容 | 最近、子どもにテレビを見させることは悪影響だ、ということをよく聞く。しかし、教育テレビなら、子どもが視聴することに賛成だ、という意見が多い。果たして、教育テレビなら子ども達に視聴させても悪影響ではないのだろうか。そもそも、テレビ視聴は子ども達にとって、本当に悪影響なのか、ということを、脳の発達面から調べた。人間の脳はコミュニケーションの土台が3歳頃までに形成される。その時期に人とのコミュニケーションをせず、長時間のテレビ視聴をしてしまうと、一方的なコミュニケーションとなり、自ら発信することや人間らしい感情が育たなくなってしまう。すなわち、脳の発達面から考えると、教育テレビも、脳の発達を妨げてしまう例外ではないのだ。しかし、適切な時期に、適切な内容のテレビ視聴は、子どもの成長に結びつけることができる。このように、本論文では、脳の発達という面から、子どものテレビ視聴は悪影響となりうる可能性がある、という事を明らかにしている。 |
講評 | 筆者はメディア学については副専攻としてゼミ登録をし、テレビ視聴と子どもの脳の発達と人格形成についての論文を書いた。もちろん、このテーマでの論文執筆には医学/生理学的な素養が必要だが筆者は日本で書かれた啓発的書籍や論文などを参考にして論を形成した。その結果、筆者が達した結論は①たとえ教育的内容を多く含んだテレビ番組でも脳と人格の基礎的発達が3歳ぐらいまでに出来上がることから、それを受動的に見続けることは百害あって一利なし…②ある程度の年齢になってから、主体的にテレビ画面から教育的情報を得ることはプラスになる…という結論に達した。このことは専門家の間では常識だともいえるが、日本での一般論調としては電器メーカーの思惑や母親たちの忙しさのためにテレビが「ベビーシッター」的に利用されている現実があり、そうしたことへの警鐘となる注目すべき論点の整理がなされている。 |
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